憲法フェスタ＠いたみ

 

5月11日午後2時半から、5.11憲法フェスタ実行委員会が「小さき者の声を集めて、安倍改憲に終止符を　5・11憲法フェスタ～映画と歌と講演の集い～」を、兵庫県伊丹市いたみホールで開催し、約400人が参加した。
　今年は、第一部に映画『デニーが勝った』を上映し、沖縄知事選挙で自公の辺野古新基地建設の争点を外し、携帯料金4割下げ、中央政府と軌を一にする等を訴えた候補に、玉城デニー候補がどう臨んでいたかを双方の主張を織り交ぜながらのドキュメントを、参加者は堪能した。その後、川口真由美さんの音楽と月桃の花歌舞団のエイサーのジョイントミニコンサートがあり、若狭原発を考える会の橋田秀美さん、兵庫ピープルファーストの住田理恵さんからアピールがあった。
　

二部で共同代表の木下達雄さんがあいさつに立ち、中野晃一さん（上智大学教授）と福島みずほさん（社民党・参議院議員）が「嘘が支配する日本　2019」というテーマで対談を行った。
　

 

中野さんは、安倍政権での統計がおかしいという声は専門家が以前から取り上げていたが、禁じ手を次々と行っており、独裁国家ではいざ知らず、日本の統計は正確と言われていたがそうでなくなっている。国は沖縄で予算が不明で、技術的な見通しがないままで、基地建設に手を付けているが、戦前のやり方と変わらないと指摘した。
　

福島さんは、安倍総理は抵抗するものを徹底的に弾圧する、関生支部もその線上にあり、辺野古の埋立で軟弱地盤であると総理も認めている、沖縄県は工法変更を認めない、くい打ちの技術も確立されていないので無駄だと攻めても、答えることなく土砂投入を進め、米軍基地のそばでのドローン使用を規制しようとしている。都合が悪くなると隠す体質が出ている。まさにDV体質の政権だ。
　

中野さんはDVは相手を愛しているといいながら暴力を振るう、情報を遮断し、選択肢はないと追い込むのが特徴で、安倍政権は沖縄に寄り添うと言いつつ、支配したがり、服従を求める。でも、アメリカのトランプ大統領には卑屈になり、服従している。法の支配が貫かれない限り、日本の未来はないといえる。総理は自らを征夷大将軍と思っているのでは。それが、靖国史観にマッチしている。大学の無償化といっても低所得者に限られ、学費すべてではない。多くの人が誤解するネーミングを平気でやっている。大学は兵糧攻めで文句を言えなくなっている。
　

福島さんは、安倍総理に憲法は権力を縛るものと言ったら、それは古い考え方といい、総理を始め公務員は憲法遵守義務があると指摘したら、まったく分かっていなかった。彼の憲法改正は9条だけでなく憲法観を破壊しようとするもの。どう見ても、安倍総理は学問や研究が嫌いなようだ。
　

中野さんは、それは世界は支配と服従しかないと思っており、憲法を情緒的にとらえ、日本を取り戻すという意味不明の被害者意識を持っている。これは特権階級として国家に寄生している家に生まれ、それによって、安倍さんや麻生さんが今の地位にいるに過ぎない。北方領土でこれほど譲歩したのは安倍さんが初めてだ。
　

福島さんは日本の右翼が怒らないのは不思議で、民主主義が破壊され、愛のない政治になっている。国会ではTPP11、水道民営化、カジノ解禁、種子法改悪といった具合に日本を売り飛ばす法案ばかりとなっている。
　

中野さんから、この夏の参議院選挙で自公に土をつけないと。このままではやってる感だけで、服従では分断がセットで出てくる。3年前は１人区で頑張っているから、それと同じででも有利になる。内閣支持者は他にいないからが大半、不支持の理由は明確だから。角界では法案は強行採決できても、国民投票がある憲法改正はそうはいかない。野党を抱き込まないと進まない。
　

福島さんから、参議院で自公に3分の2をとらせないのは当然として、野党として過半数をとれば内閣不信任に持っていける闘いにウイングを広げていきたい。
　最後に桜井周衆議院議員が共同代表としてあいさつに立ち、安倍政権は公文書偽造から大臣の日程すら即日廃棄という情報隠しを行いだした。末期症状であり、継続した取り組みを進めていくと表明し、終了した。